理事長の仕事

マンション管理組合の理事長の仕事

マンション管理組合の理事長に任命されたら、実際にどんな仕事をしていけばいいのでしょうか?ここでは城北マンション管理士が、理事長の仕事について、わかりやすくQ&A形式でお答えしていきます。

「理事長になったら」

Q理事長になりました。まず何をしたらいいでしょうか?
Aまずは、2か月ほど周りの皆さんや管理会社の動きを観察することをお勧めします。
Qそれはなぜですか?
Aいきなり張り切ると、管理会社のフロントマンとの間に摩擦が生じることがあります。フロントマンの働き方と他の理事の動向を確かめたうえで動くのが賢明です。

「管理費削減と管理会社変更について」

Q管理費が他所より高いように思います。適正価格にするにはどのようにすればいいでしょうか?
Aまず、同じようなマンションでの適正価格を確認しましょう。
・50戸以上であれば、1万2千円程が適正価格です。
・駐車場費用が別で1万4千円以上であれば割高です。
・修繕積立金と合わせて2万2千円以上であれば要考慮です。
適正価格を確認したうえで、管理費削減が必要と判断すれば、手順を踏みながら進めていきましょう。
  • ※詳しくは「管理会社変更」「管理費削減」の項目をご参照ください。
Qどうすれば安くできるのでしょうか?
A今の管理委託契約書の内容で、複数の業者に合見積もりをとります。
Q今の業者はどうすればいいでしょうか?
A他の業者と同じように、今一度管理費の見直しを再依頼しましょう。但し、他の業者が今の管理会社よりも安いことを確認したうえで、その合見積もりの動きを今の管理会社に察知されないようにすることが重要です。
Q次は何をすればいいでしょうか?
Aそこまでできれば、その後はマンション管理士などの専門家に任せることをおすすめいたします。
Qそれは何故ですか?
Aマンションの住民である理事長が独自に立ち周り過ぎると、現管理会社からの妨害工作を受けることがあります。現管理会社のフロントマンにとっては、その能力を会社から問われることとなりますので当然といえば当然です。悪くすると他のマンション住民からいわれのない誹謗中傷を受ける場合もあります。
Q費用はどれくらいかかるのでしょうか?
Aそこまでできていれば、減額価格の20%程になるかと思われます。
  • ※詳しくは「費用について」の項目をご参照ください。
Qもっと安くできますか?
A管理会社変更はリスクのある仕事です。日建てや時間で依頼すると、相手も力が入りにくく、不成立になってしまう場合もあります。見えないコストも含めて、プロの仕事として確実に仕事を行うためには、このぐらいの費用が必要となります。

「理事会の運営」

Q他の理事があまり理事会に出席してくれないのですが、どうすればいいでしょうか?
A大抵の理事は、1年間の任期が平穏無事に過ぎてくれることを願っていることかと思います。また、仕事が忙しく理事としての仕事に時間を割けない場合もあります。あまり周りにとらわれることなく適切な議題を決めてまい進していれば、手伝う理事も増えてくるはずです。
  • ※詳しくは「管理組合理事会の支援」の項目をご参照ください。

「大規模修繕」

Q大規模修繕の時期が近づいてきました。管理組合だけで進めることは可能でしょうか?
A専門家を入れて検討することをおすすめいたします。
Qそれは何故ですか?
A大規模修繕は大変な手間とコストのかかるものです。管理組合だけで進めようとすると、マンション住民の間で悪い噂が飛び交うなどの様々な弊害が出てくる可能性もあります。それを防ぐためにも第3者である専門家を入れることをおすすめいたします。もちろん、住民全体で意思統一ができ、スムーズに大規模修繕を行えるのであれば、それに越したことはありません。
Qどのような設計コンサルタントがいいでしょうか?
A大きめの設計事務所やコンサルタントはあまりおすすめいたしません。
Qそれは何故ですか?
A業者選定および見積参加業者も自分たちで選定するのであれば、大きな設計事務所やコンサルタントでも問題ありませんが、数社で合い見積もりを取る際には幹事会社を決めるケースが多いようです。
Qおすすめはありますか?
A僭越ながら、当事務所がお役に立てます。当事務所をおすすめする理由は当ホームページで経験と実績を御覧頂ければ納得いただけるかと思います。あるいは、改修工事の経験豊富な小規模な設計事務所をおすすめいたします。実績の検証と本人面接は必須です。
  • ※詳しくは「大規模修繕」の項目をご参照ください。

「その他」

Q築20年経過のマンションの理事長になりました。理事長としての仕事が特に無いのですが?
A現状の規約と標準管理規約の違いを、一通りチェックしてみてください。